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サブケースの位置づけ、意義・・・学生だけでなく指導者にとっても

 もちろんメインでの経験をより学生自身が実践していく機会ではあります。そしてそれは学生自身がメインでうまくできなかったことを乗り越えていく機会でもあります。学生にとっては自分のリカバリーの機会でもあるのではとも思います。


 そのために指導者ができることは何でしょうか?サブバイザーと学生つなぐ役割ではないかと思います。


 学生の現在の実習の到達度から未だ改善できていないことや課題が何であるのか?そしてそれが生じる理由は何か?については触れるべきです。しかしそこで学生中心の責任としてとらえ伝えていくべきではありません。何度も別項で触れていますが、メインバイザーとしてどう関わり、またどのような影響を与えてきたのかなど、サブバイザーが学生と関わる際に理解しておくべきことを伝える必要があります。


 メインと並行して行わなければならない学生にとって苦行ですし、メインで「うまくいかなかった」と悩んでいる学生にとっては更なる不安ともなるでしょう。しかし学生にとってはメインで達することができなかったことに挑み、またより高みを目指す機会であり「リカバリー」の機会でもあるサブケースの機会は、こちらが思う以上に大事な機会ではないでしょうか?安易に「経験だから」ととりあえず持ってもらったり、「時間がないから」と指導者特権で持たないことに等すべきではないでしょう。きちんとサブを経験できるよう、普段の指導が無駄なく行えることが重要でしょう。


 

バイザー会議で何を質問するか?(バイザーは何を伝えてあげたらよいか?)

 バイザーによっては(動機はどうであれ)実習は学生のものだからと、学生が自分で動くものと決めてかかる方もいるでしょう。また学生はバイザー会議から実習は始まっていると(自身の査定が始まっていると)緊張が高まり、バイザー会議で何を聞くかと悩むと思います。しかし、実習地資料に書いてあることを目の前でわざわざ読み上げて確認すると、きっと「書いてる通りだから」とやな顔をして返されるかもしれません。だから「記載内容に変更はありませんか?」などで済ませつつ、当日の合流時間など間違えたら困る所のみきちんと聞き直すとかが良いかもしれません(まぁ、そんな顔するバイザーそのものが困りものですが)。というわけで、聞いておいてあまり困るものではないことを書き連ねると・・・

・実習地資料に書かれている内容の最低限の確認及び、補完。

・実習地の(業務上)タイムスケジュール。

・昼食、送迎バス、実習中の服装。

・当日学生として持参すべきものの再確認。(ここまでは変更の有無の確認で良いかもしれない領域)

・主な対象疾患、作業療法内容(機能訓練、個人活動、レクリエーションなど)

・実習前にどんな準備をしたらよいか(勉強しておいたらよいこと、スキルアップできたらよい事等)

・パソコンや記録媒体の扱いについての確認。


・実習前に連絡する際の時間帯。

※あとは、実習指導支援ツール事務領域を見て気になることや確認したいことを見つけてみましょう(たとえばサブケース担当時期など)

・・・・などというのは当たり前ですよね。これ以上については学生自身、何を聞きたいのか自分の胸に問いかけましょう。実はバイザーも事前に学生に何を伝えたらよいか、準備してもらったらよいかわかっていないこともあります。実際学生自身、どんな心配や不安があるのか?レポートのフィードバックの内容や程度、実習中の自身の振る舞い方など、バイザーからどう見えるだろうかと気になって仕方ない所があるのではと思います。逆に言うと、バイザーが学生に何をどの程度求めているかわかれば、学生ももう少し準備や気構えが出来て、安心して(開き直って)実習に向かえるというもんです。

 そしてバイザーは自分の実習指導において、何を学んでもらいたいのかをきちんと洞察し、それをベースに学生にどんな準備をしてほしいのか、また自分がどんな実習や指導をするつもりなのか伝えることが出来ればと思います。